令和6年度ジュニア京都文化観光大使を募集しています。
募集期間:
令和5年11月22日(水)
~12月22日(金)
詳しくはチラシをご覧ください。
(応募用紙には、手書きでお書きください)
京(みやこ)伝統文化体験倶楽部の
会員を募集しています!
「京(みやこ)伝統文化体験倶楽部」では、ご登録いただいた会員の皆様に、京都市内各所で実施される伝統文化に関連する体験活動の情報を電子メールで中学校卒業までお届けします。
たくさんの学びや体験をされた場合は、京(みやこ)まなびパスポートに記録いただいた回数に応じ、認定証や表彰状を交付します!
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“図書館から
「これぞ!京都の魅力」
を発信する”を
テーマに、お気に入りの1冊を探すための
調査をしました!
ジュニア観光大使の皆さんが訪れたのは「京都市右京中央図書館」。
今回は、図書館の本を使って「これぞ!京都の魅力」について調べ、発表する探究学習を行います。


『京都・山城寺院神社大事典』平凡社
『別冊宝島2095 千利休』宝島社
『京の祭と歳時12カ月』竹内書店新社
『京都歴史地図』メイツ出版
『江戸絵画を知りたい。』学研パブリッシング
『講座 祇園囃子』祇園祭山鉾連合会
『京都』(窯別ガイド日本のやきもの)淡交社
『京のわる口』平凡社
『京都・観光文化時代MAP』光村推古書院
『今昔物語集』(ストーリーで楽しむ日本の古典シリーズ)岩崎書店
『伊藤若冲』(伝統の美がひかる!江戸時代の天才絵師)ほるぷ出版
『都ギツネの宝』偕成社
『京都・観光文化検定試験』(公式ガイドブック)ほか、改訂版、増補版、新版/淡交社
※掲載の許諾を得られた書籍のみ紹介しています
蔵書は約30万冊!
1日約5000冊を貸出する日も
京都市右京中央図書館があるのは、右京区総合庁舎「サンサ右京」の3階。フロアにはたくさんの書棚が並び、それぞれに本がぎっしり!
研修室に入った大使たちは、最初に右京中央図書館の概要について司書さんの説明を聞きました。
話してくれたのは、同図書館参考調査係主任で、主任司書の中名久恵さんです。
「右京中央図書館は、床面積3000㎡に、蔵書は書庫を含めると約30万冊もある京都市図書館では最大の図書館です。郷土資料を集めた「京都大百科事典ゾーン」には、4万点以上の資料があります」。図書館には、フロアの書棚だけでなく、たくさんの本を収めた書庫があるんですね。
平均で1日約3000冊、土日など多い日は1日で約5000冊以上も貸出しているそうです。



京都に関する本が充実
調べもののサポートも
右京中央図書館には、調べものをする環境が整っています。
「皆さん、『レファレンス』という言葉を知っていますか?」と中名さんが聞くと、手を挙げる大使もちらほら。「『参考』『参照』という意味ですね。右京中央図書館には本の貸出カウンターのほかに、調べもの専用の『レファレンスデスク』があります。図書館にはたくさんの本があるので、知りたい情報が書かれた本を探すのが大変な場合も。そんなときはこのレファレンスデスクに相談に来てください。私たち司書が、どの本を使って調べたらよいかお手伝いします」。
レファレンスデスクのそばには、京都に関する本が充実しています。
それが「京都大百科事典ゾーン」です。「京都の歴史や文化、芸術、産業といったさまざまな本が集中的に集められています。学術的な専門書から市民の衣食住に関わることまで幅広いジャンルの本が揃っていますよ」と中名さんが話してくれました。
今日のテーマ、“図書館から「これぞ!京都の魅力」を発信する”に、特に関係しそうなゾーンです。

さまざまな本や地図で京都を
さらにフカボリ
続いては、同じく参考調査係の司書の石塚雅由さんによるブックトーク。石塚さんが「京都の魅力」をテーマに本を紹介してくれます。


上:『京都市街図 昭和三年(複製)』知郷書販
下:『故実叢書〔38〕』「京師内外地図」明治図書出版
ホワイトボードに貼り出されたのは、3枚の地図。地図も図書館で見ることができる資料です。
まずは現代の地図を見て、今いる図書館の位置を確認しました。次に注目したのは昭和3年につくられた地図。これは鳥が空から見るような角度で描かれています。そして3枚目は、約270年前の江戸時代につくられたもので、平安時代から応仁の乱まで700年間の京都の歴史とその様子を地図に記してあるのだそう。
地図にもさまざまな種類があり、こうして見比べることができるのも図書館ならではです。

本で読む地図も紹介。
「この本は、現代の地図と昔の地図を比較することができます。たとえば、安土桃山時代の地図と現代の地図を見てみると、現代の地図にはある二条城が安土桃山時代の地図にはありません。逆に安土桃山時代の地図には、豊臣秀吉の建てた聚楽第(じゅらくだい)があります。聚楽第は建てられて数年でなくなってしまったので、現在の地図にはありません」。
京都の歴史を地図から学ぶことができるんですね。大使たちも興味深そうにお話に耳を傾けています。
ほかにも小野篁(おののたかむら)と六道珍皇寺にまつわる古典文学、錦市場にゆかりのある人物とその作品、京都が舞台の物語などを紹介してもらいました。「本を通してさまざまな時代や世界へ旅をして、新たな魅力との出会いを楽しんでください」と石塚さん。
楽しむことや
理解を深めることが読書
そして、図書館での探し方、調べ方、情報の記録を、参考調査係長で上席司書の望月靖子さんから説明がありました。「これぞ!京都の魅力」をどんなテーマから発信するか、大使たちは事前に考えてきてくれています。


「探究学習って何だろうと考え、調べてみると、ある本に、『読書』には、“何か知識を得たり学んだりするための〔理解を深めるための読書〕と登場人物の気持ちになって読んで心を広げる〔楽しむための読書〕の2つがある”と書いてありました。今日皆さんにしていただくのは、理解を深めるための読書です」と望月さん。「テーマに合った本を探して、読んでまとめましょう」。


調査や記録についての
ポイントは?
キーワードとなる言葉を考えてOPACという検索機で調べたり、館内マップをもとに本がありそうな棚を見て探したり。さまざまな方法がありますが、今回はレファレンスサービスを活用して、司書さんたちと相談しながら、探究学習を進めます。
本を見つけたら最初に見るとよいのは目次や索引だそう。
「見つけた本に探している情報が載っているかどうか、まず目次や索引を見てください。そして内容を確認して、気になるところにしおりを挟んだり、メモを取ったりして、情報の記録をとってください」。
調べるときは、どの本を使ったのかの情報も大切。
「本の題名、著者、出版社、出版年が、奥付という最後のページに載っています。どのページに必要な情報が載っていたのかも書き残しておくといいですよ」と望月さん。この日は専用の記録票に、調べた本の情報を記入します。
自分の知りたいことについて
情報が載っている本を探そう!
いよいよ探究学習開始! 大使たちは3つのグループに分かれて、司書さんたちに相談。各自のテーマについて、どんな本がいいか、アドバイスを受けてから本棚へ向かいました。やはり、みんな京都大百科事典ゾーンが多いよう。









本を手に取ったら、知りたいことが載っているかを目次などで確認。研修室で気になるところを読むと、早速用意された用紙に分かったことを書き込んでいきます。


興味や関心に応えてくれる
図書館での
探究学習の成果を発表
大使たちは、歴史や寺社、祭、京ことばや伝統工芸品など、テーマに沿った1冊を片手に、選んだ理由や内容の紹介をグループ内でしました。そして、自分が調べたことや、どんなことが載っているのかをみんなが発表して、今回の探究学習は終わりです。








最後に、司書さんへの質問タイムも。
「よく借りられている本のジャンルは何ですか?」「大変なことはどんなことですか?」など、図書館の本や司書の仕事についての質問が飛び出しました。
図書館の魅力、そして興味のあることを調べる方法について説明してもらい、探究学習を行った大使たち。今回得た知識を使って、これからも図書館での読書はもちろん、抱いた興味を探究することを楽しめるといいですね!
京都市右京中央図書館
約27万冊の図書と約2万点の視聴覚資料を所蔵し、京都市図書館の中で最大の図書館。郷土資料を集めた「京都大百科事典ゾーン」には4万点以上の資料がある。
[住所]右京区太秦下刑部町12 サンサ右京3階(地下鉄東西線「太秦天神川駅」すぐ)
[電話]075-871-5336
[休館日]火曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始

答え B.福沢諭吉
明治31年(1898年)、福沢諭吉が中心となって京都に設立した「集書院」が日本初の公立図書館と言われます。

※所属・学年は取材時
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井出 馨さん
(京都市立北白川小学校)まず驚いたことは、館内の広さと本の多さです。「京都大百科事典ゾーン」には、京都の資料が4万点以上もあるそうです。説明を聞いた後、京都に関して書かれている本を探して、発表し合いました。みんなの話を聞いて、さらに京都の魅力に気づき、より京都のことが好きになりました。
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荻野 陽太さん
(京都市立嵐山東小学校)司書さんに京都のいけず言葉について知りたいと伝えると、『京のわる口』という本をすぐに探し出してくれました。本を読んで、相手を不快にせずNOと伝えられる京言葉が、貿易や交渉の際に役立っていたのではないかと考えました。平安時代、どんなふうに交渉していたのか想像するとワクワクします。
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北川 愛美さん
(京都市立松尾小学校)司書さんに、本の探し方を教えてもらいました。本を探すときに目次と出版年を見るということがとても参考になりました。司書さんに習った方法で探究テーマの本を探すことができました。次に図書館に行ったときは、習ったことを思い出して本を探してみたいです。
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齊藤 果凛さん
(京都市立西陣中央小学校)図書館にはレファレンスというサービスがありました。司書さんに私が探している本について相談し、本を探す手伝いをしてもらえたので、私が調べたいテーマにぴったり合った一冊を見つけることができてうれしかったです。今回の活動後、図書館に行く機会が増え、今まで以上に本が好きになりました。
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下間 瑞紀さん
(京都市立上賀茂小学校)司書さんは、目的に合う本をたくさんあるなかから見つける大変な仕事だと思いました。しかし、だからこそ見つけたとき達成感があることが分かりました。また、選んだ本をもとに京都に関することを話し合うと、それぞれの班で違うテーマが出てきて、いろいろな魅力があるまちだと思いました。
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辻 恵麻さん
(京都市立衣笠小学校)図書館は予想以上に広く、30万冊もの本があることに大変驚きました。司書さんに相談して、アドバイスをもらいながら、京都に関するコーナーから目当ての一冊を見つけることができました。たくさんの本を手に取り見比べながら、目的の本を探し出すのはとても楽しい時間でした。
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寺垣 沙耶さん
(京都市立桃山東小学校)図書館の本棚にはたくさんの本が並べられていて、迫力を感じました。司書さんは「本を見つけられたときにやりがいを感じる」と言っていて素敵だなと思いました。私が探していた「お囃子」に関する本も一生懸命探してくれて、その姿がとても印象的でした。
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土肥 杏紗さん
(京都市立上賀茂小学校)私の探究活動のテーマは京都で起こった幕末の事件についてです。お気に入りの本は『京都歴史地図』で、寺田屋事件と近江屋事件についてまとめました。本の中では今と昔の地図が比べられるようになっていて、詳しく分かって面白かったです。京都で起こった他の事件についても調べてみたいです。
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西川 樹さん
(京都市立錦林小学校)僕は京都の魅力について学習しました。京都の焼きものについて調べ、司書さんに助けてもらいながら本を探しました。本は種類も数もたくさんあり、知識がぐんと増えた気がします。本を探したり、読んだりしているとあっという間に時間が過ぎていました。どんどん図書館を利用したいと思いました。
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西澤 佐保さん
(京都市立久世西小学校)図書館は広く、本もたくさんあり、一冊を選ぶのはとても悩ましかったです。しかし、司書さんに手伝ってもらい、お気に入りの本を見つけることができました。本を読んで学習し、京都の魅力を探って、京都のことがより好きになりました。また右京中央図書館に行っていろいろな本に触れたいです。
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藤田 朱璃さん
(京都市立太秦小学校)私は毎週右京中央図書館に通っていますが、いつもは行かないコーナーの本を使って調べ学習ができました。今回の私のテーマである「太秦の牛祭」の資料を探すときに、司書さんがぴったりの本を見つけてくれました。これまで知らなかった本の検索機能も教えてもらったので活用していきたいです。